commmuneの「プロダクト開発サイクルの今」を公開します!

はじめに

こんにちは、コミューンでプロダクトマネージャー(PdM)を担当している東です。

今回は、コミューンにおけるプロダクト開発サイクルについて、概要をまとめて公開してみたいと思います。 コミューンについて少しでも興味を持ってくださっている方や、他社事例を見てみたい方などにご覧いただけると幸いです。

commmuneについて

弊社は、「企業とユーザーが融け合う社会を実現する」をビジョンとして掲げ、現在「commmune」と「SuccessHub」の大きく2プロダクトを提供しています。

「commmune」は、オンラインコミュニティプラットフォームをノーコードで作成できる、いわゆるBtoBSaaSです。SaaS形式でツールをご提供しつつ、カスタマーサクセス(CS)がコミュニティの戦略策定・実行支援を丁寧に行い、コミュニティの成功に向けて伴走しています。toB・toC問わず、スタートアップからエンタープライズまで幅広くご利用いただいています。(利用企業様についてはホームページをご参照ください)

自分はこの「commmune」のPdMを担当しており、今回はcommmuneの開発サイクル(2023年7月現在)についてご紹介します。

プロダクト開発サイクル

企画からリリース共有までの流れに関して、概要は以下のようになっています。 弊社自身も「commmune」を活用し、ご利用いただいているお客様と弊社社員の限定コミュニティ『SHIP』を運営しています。開発プロセスの様々なタイミングで『SHIP』を活用し、利用企業様とプロダクト開発の距離を近づける取り組みを行っています。
以降、フロー上のいくつかの部分について補足説明を記載していきます。

commmuneの開発サイクル概観(2023年7月現在)


要望の集約・管理

社内Slack上に、要望を起票する専用チャンネルがあり、そちらに起票された内容をproductboardというツール上に全て集約しています。 どの企業様からどのような要望が何件来ているのか、どの程度クリティカルなのかをさっと把握する事ができるため、開発優先順位の整理や、PRD(要求仕様書)作成時の情報源として役立っています。

挙がってくる要望は遅くとも週次で確認し、必要に応じて起票者へのヒアリング・コミュニケーションも行っています。 また、顧客コミュニティ『SHIP』上で改善要望をいただけるようにしており、利用企業者様のご要望を開発チームが直接把握することで、特にすぐに改善できそうなものについては、スピード感を持ってプロダクトの改修を行うように努めています。

改善要望をいただきプロダクト改修を進めている例


早期の顧客共有・巻き込み

『SHIP』を活用し、よりコミュニティを軸に利用企業様と関わりながらプロダクトを作っていく取り組みを、試行錯誤しながら行っています。 直近の例では、コミュニティ上で投票企画を行い開発内容を決定していく「投票フェス」を開催し、プロダクト開発と利用企業様の距離を近づけるための取り組みを行いました。

CPO橋本より開発機能投票フェスのお知らせ


また、四半期に1回、既存のお客様向けに中長期の開発予定に関して発信をしています。 具体的には『SHIP』上で情報発信やウェビナーの開催を行っています。また、ご利用企業様向けのオフラインイベントを年に1~2回ほど開催していますが、そちらの中で発表することもあります。オフラインイベントの呼びかけも勿論『SHIP』上で行っています。(前回のイベントレポート)

前回のオフラインイベントでCPO橋本がロードマップを発表している様子
コミュニティ上でのイベント募集


プロダクトバックログ(PBL)の作成・管理

各PdMは、ロードマップとして開発する内容以外にも、日々の開発や、他部門と接点を持つ中で、様々なプロダクト改善点や対応すべき要望などを把握しています。 小・中粒の場合ロードマップ検討時の議論では遡上に上がりにくいですが、重要な開発候補も混じっていることが多いため、ロードマップの作成周期と同じ四半期に一回、そういったものも各PdMが持ち寄って棚卸し・整理するようにしています。

また、エンタープライズのお客様も多くハイタッチな運営を基本にしているため、コミットメントではなくても、検討予定時期など含めて細やかにコミュニケーションを取ることも一定頻度で存在します。予定時期だけお伝えして放置してしまうことがないように、時期情報も含めて管理し、少なくとも月1で対外コミュニケーションと差分が出ているものがないか確認し、乖離がでればCS・Supportに連携するようにしています。 もちろん、アイテムの優先順位の入れ替えや追加削除など、日々求められるメンテナンスも行っています。

開発内容の具体化

PdMメンバーが複数人に増えてきたことを受け、PRD(要求仕様書)のベースフォーマットを決めるなど、特に直近、型化・仕組み化の動きが進んでいます。PRDレビュー会を週次で実施し、質の担保及び知識の相互シェアの場としたり、輪読会を実施し仕様作成の認識合わせや基礎体力づくりに取り組むなども行っています。

検討・開発中内容の共有, 巻き込み

顧客コミュニティ『SHIP』上で、足元の開発予定・開発中機能についてPdMから共有しています。開発の今をお伝えしてできるだけ透明性を担保しつつ、懸念やご意見などがある場合に早めにフィードバックをいただくことを意図しています。 また、新機能を試してみたい企業様を『SHIP』上で募り、フィードバックをいただきながらご一緒に開発を進める取り組みも行っています。(取り組みについてはこちらもご覧ください。)

社内に対しては、特にCS・Supportなど日々企業様と関わる部署には、早期に細かく開発内容を共有しており、お客様より先にリリース機能を把握・理解して機能提案できるような流れをつくりつつ、そのタイミングで顧客視点のフィードバックをもらって改善を進めるなども行っています。

新機能PoCのご参加企業様からフィードバックをいただいてる一例


プライシング/GTM(Go-To-Market)の検討

開発内容に関して、PMM中心にプライシングやお客様への伝え方などを決定します。 機能の価値・使い方をより多くのお客様にご理解・ご利用いただけるように、営業資料に落とし込んだり、機能利用方法のセミナー開催を開催するなども、PMMが他部門を巻き込みつつ企画・実施しています。

リリース後の共有

「プライシング/GTMの検討」で記載の通り、既存のお客様向けのセミナーをPMM主導で開催したり、CSから機能利用促進提案を行ったりしています。 機能リリース直後では、『SHIP』上で、開発担当PdMからお客様に直接リリースのお知らせもしており、プロダクトと利用企業様との間の接点のひとつにもなっています。

社内向けには、2週間に1回プロダクト共有会を開催しています。 全社員に開かれた場で、お昼を食べながらふらっと参加ができる共有会です。「今のプロダクトの目標や、その上でこの2週間どんなことをやっていたのか」「直近リリースした機能の価値や概要」の共有などをPdM中心となって行っています。参加者からちょっとした質問やフィードバックを受け付ける場としても機能しています。単純な情報共有の場という意味の他に、全社員がプロダクトの今に興味を持ち続けてもらえるようにする、という意味でも意味があると考えています。

PO久松からの機能リリース後の投稿


今後改善・工夫してみたいこと

以上が2023年6月現在の、コミューンの開発サイクルの概要です。

自分が入社した1年半前を思い返すと、フローや役割分担など一通り整ってきたなと感じます。 会社の開発プロセス自体が「企業とユーザーが融け合う社会を実現する」のビジョンに向かって少しずつ進化してきているのも大きな変化だと感じます。

一方で、まだまだ各フローにおいてそれぞれ改善の余地は沢山ありますし、その他にやりたいこともたくさんあります。いくつか例をあげてみます。(他にもたくさんあります。)

  • よりファネルの浅い段階(IS・マーケティング)における、プロダクト課題の把握・集約の仕組みづくり
    • プロダクトのポジションを把握しより広く市場で使っていただくための、質・量的にバランスの取れた情報が集まっているはずです。商談に繋がらなかった要因などをより深く分析しプロダクトに活かす動きを仕組みとして作れると、また違った動きが取れる可能性がありそうだなと思います。
  • 利用企業様だけでなく、各コミュニティ内のユーザー様の声をより直接的・迅速に把握しプロダクトに反映させる仕組みづくり
    • サービス構造的に、どうしてもエンドのコミュニティユーザー様との距離が相対的に遠くなりがちです。UXリサーチャーの参画で少しずつ距離が近づきつつあるので、よりうまく企画・開発フローに連動させていけるとよさそうです。
  • 「ロードマップの開発」と「ボトムアップの開発」の投下リソースバランスの最適化、納得感の醸成
    • あるあるの課題だと思いますが、ここに関しても色々工夫の余地があると考えています。

最後に

どんどん成長・変化していく環境なので、記載したフローもどんどん変化していくし、そうあるべきだと思います。日々変化を受け入れつつ、できるところは整えていく。変化と型化の繰り返しに携われるところは、スタートアップの面白い部分のひとつだなと思います。

弊社では、一緒に試行錯誤しながらプロダクト・組織を作っていただけるPdM、Engineer、EngineeringManagerを絶賛募集中です! とにかくやれることはたくさんあります。今回の記事を読んで、もし少しでもコミューンの開発にご興味を持っていただけたのであれば、是非カジュアルにお話できると嬉しいです!

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